温泉の種類と効能

温泉の泉質は下記11種類に大きく分類されます。


① 単純温泉
  体にやさしい成分の薄い温泉であり、クセがなく、入り心地がよく万人に
  受け入れられています。病後回復期や外傷後の療養にも適しています。

② 二酸化炭素泉
  炭酸ガスが含まれている温泉。毛細血管の拡張が起こり、血圧を下げる作
  用があります。高血圧の方にオススメです。

③ 炭酸水素塩泉
  ヌルヌルとした感触があり、美肌作用が優れています。皮脂や角質を溶か
  し、肌をなめらかにしてくれます。

④ 塩化物泉
  塩分を含むため、保温効果が高く湯冷めしにくく、冷え性に対する効能が
  高い性質があります。また、塩が持つ殺菌作用により、外傷、慢性皮膚病
  にも効果があります。

⑤ 硫酸塩泉
  傷の湯とも言われ、外傷の治療に優れています。また、血管が広り血流が
  よくなるので、高血圧症や動脈硬化症に効能があります。

⑥ 含鉄泉
  鉄分を多く含んでおり、茶褐色などのお湯が多く見られます。鉄分不足が
  原因の貧血症、月経障害、更年期障害など女性に多く見られる症状に効き
  ます。鉄の持つ保温特性より、冷え性などにも効果的です。

⑦ 含アルミニウム泉
  酸性泉と並んで殺菌力が強く、各種皮膚疾患に効果があり、皮膚や粘膜を
  引き締め、「眼の湯」とも言われます。

⑧ 含銅-鉄泉
  含鉄泉を一緒に考えられることが多いです。銅イオンを含むか含まないか
  の違いで、効能的にも、含鉄泉と同様に貧血や、各種婦人病に有効です。

⑨ 硫黄泉
  卵の腐ったような温泉らしい香りが強く、銀等のアクセサリーが変色しま
  す。刺激が強い泉質ですが、硫黄の成分は、角質を溶かす事での美肌効果、
  ニキビ・吹き出物の治癒、解毒作用を持ちます。

⑩ 酸性泉
  酸の働きにより殺菌作用が高く肌に染みる強い刺激があり、水虫やニキビ
  に効果的です。肌の弱い人や乾燥肌の人は入浴を控えた方がよいほど、強
  いお湯です。

⑪ 放射能泉
  ラジウム泉とも言われ、微量の放射能を含みます。危険な放射線ではなく、
  人体に良い影響を与えます。痛風に効くと言われています。


なお、どの温泉にも共通して、一般的適応症として、下記の効果が含まれています。
神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、うちみ、くじき、
慢性消化器病、痔疾、冷え性、疾後回復期、疲労回復、健康増進


また、逆に、どの温泉にも入ってはいけない一般的禁忌症も記載しますのでご注意
ください。
急性疾患(特に熱のある場合)、活動性の結核、悪性腫瘍、重い心臓病、呼吸不全、
腎不全、出血性の疾患、高度の貧血、その他一般に病勢進行中の疾患、妊娠中

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